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JALスカイアンバサダーが紹介する 石川のエレガンス

2015年3月31日 • 特集
海と山に囲まれ、四季折々の美しさを感じられる石川。「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるほど雨の多いまちです。

JALスカイアンバサダー(北陸・石川)吉長 里奈(YOSHINAGA RINA)万環玄亀 いとなみのエレガンス

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秀吉・利休を魅了した絵師、長谷川等伯の故郷(能登・石川県)の記憶 長谷川等伯筆 国宝 松林図屏風(左隻)東京国立博物館蔵

石川県の名産、能登上布。上布ってなんでしょう?

麻を手で紡いだ糸を平織りした上質の麻布、和服の生地を上布といいます。通気性の良さや軽さに加え、サラリとした肌触り、細やかな絣(かすり)模様が特徴の能登上布。麻の服は縄文時代から、麻糸の機織りは弥生時代から続いています。石川県中能登町には、古代から麻糸の機織りの技術が伝えられていました。
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古代より伝えられる能登の機織り

献納品というものがありました

麻の上質の織物、上布は江戸時代、藩主や幕府に上納する品でした。能登上布も、明治40年(1907)に皇太子殿下献上品に選ばれる歴史があります。日本の気候風土に合い、また規則正しくかすれたような細かい文様が織り込まれ気品を併せ持つ上布のような優れた地産品は、古代から朝廷への献納品や税の対象でもありました。
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石川のエレガンスを伝える能登上布

旅する万葉歌人、大伴家持をご存知ですか?

「和を以て貴しとなす」の聖徳太子の十七条憲法をはじめとし、飛鳥・奈良時代からは、都から地域に国防とともに税収の管理をする責任者が赴任するようになります。例えば、万葉歌人の大伴家持のような武人が、越中守として北陸に赴任します。また国防と税収の管理の視察で能登半島を視察する旅をし、地域の面影を歌に残します。
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羽咋市の千里浜に建てられた大伴家持の歌碑

受け継がれる記憶、歌ごころ

使命感や責任感をもってはいても、見知らぬはじめての土地へ住めば、仕事の合間やふとした時に、寂しさを感じるのは古代のひとも同じです。そんなときに、口ずさむように歌を詠む。歌の種は、歌ごころ。歌ごころは、質感や湿気感のある記憶。情景を持つ記憶です。その記憶が脳を活性化させ、ひとを美しくします。かすれの模様は、質感と情景の記憶を織り込みます。

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yasudaJALスカイアンバサダーが紹介する 石川のエレガンス

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  1. 万環先生

    大伴家持(718-785)は、奈良時代の貴族で歌人。平安時代に和歌の名人として選ばれた36人、三十六歌仙のひとりです。でも家持は武人です。大伴家は、古くから朝廷に仕える武門の家。家持は、将軍として東北にも滞在しています。歌人としての繊細さと、武人としての骨太さを、家持は併せ持っています。

  2. 玄亀先生

    古代、和歌を詠むとは、神意や超自然的な何かと結ばれる詩情を歌うこと。詠むには、読む=リーディングと、歌う=シンキングが合わされています。例えば、等伯の松林図屏風のぼやかされた余白にウゴメク何かを読み、こころに感じる詩情に節をつけて歌い、共鳴する振動をそのウゴメキに送るという具合です。

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