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JALスカイアンバサダーが紹介する 香川(高松)のエレガンス

2015年3月26日 • 特集
高松港の赤灯台、通称「せとしるべ」から見える静かな瀬戸内の夕日はいつも私の心を癒してくれます。

JALスカイアンバサダー(香川)長尾 亜美(NAGAO AMI)万環玄亀 いとなみのエレガンス

東博_松林図屏風(左隻)LL_C0028019.X1

高松港の赤灯台、通称「せとしるべ」

光の力

屏風、書院造り、襖など日本の多くの文化は、電気のない環境で育ちました。釘を使わずに木同士を組み、パーツの組子を一つひとつ組み上げる香川の組手障子(くでしょうじ)。光を柔らかくし、時ともに微妙な彩をくらしに醸し出します。人のこころの動静は、光の反射と密接につながっているのです。
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香川の組手障子 高松市 産業振興課

輝き出(いず)る海

讃岐の海に面した高松城。安土桃山期に、生駒親正(いこまちかまさ)が瀬戸内の海水を外堀、中堀、内堀に引き込んで築城した水城です。万葉集に「玉藻よし」と、ゆらゆらと浮かびなびく海の藻が、玉のように輝く情景を讃えられた讃岐の海。古代から中国大陸、朝鮮半島と奈良の都をつなぐ大動脈・瀬戸内海、その海路を旅する人のこころを癒したのは、海からの光でした。
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玉藻公園史跡高松城跡

気づいていない美しさ

高松で生まれ、丸亀で育った画家の猪熊弦一郎(1902-1993)は、光も色、影も色として再構成し、まだ気づいていない美を創作すること、人に新しい美を伝えることに挑戦し続けました。乱暴に見えても秩序があり、機械の目ではない人の目に美しいと映り、喜びを与えるバランスがある!
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丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 無断転載禁止

明日にかかる橋

香川の組手障子も猪熊弦一郎も、人のこころを和ませるために、光の反射を工夫し、光を色として再構成しました。混乱と秩序はいつの時代も表裏一体です、海に面する水城のように。歴史は光、キュレーションは反射。見方を工夫し、歴史や文化を再構成するキュレーションで、光は明日につながる輝きとなります。そして過去、今、未来の島々に橋がかかります。

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yasudaJALスカイアンバサダーが紹介する 香川(高松)のエレガンス

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  1. 万環先生

    風よけの屏風は中国から。光を通す障子は日本から。奈良時代に木製の組子を骨組みして両面に絹布を張る衝立(ついたて)に始まり、平安時代の寝殿造りの室礼(しつらい)を経て、室町時代の書院造り、書斎机のあかり窓に張る障子へ。絹を和紙に差し替えて、より多くの暮らしを豊かにするのが日本の考案です。

  2. 玄亀先生

    古代インドや中国の考案は、理念・哲学です。日本の考案は、技です。理念は光、技は反射。またオートモービルは、近代英国・米国の考案。エコカーは、日本の考案です。CO2削減の技は、自然に対しての障子です。キュレーションは、理念ではなく技です。歴史を今の組子を通して明日を照らす障子です。

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